欲望のままに生きてきた旦那さんは嘘を抱え、欲望のままに飲食し、病気になり、欲望のままに行動して睡眠負債も抱えていました。
いくら怒っても、なだめても聞くわけはありません。
精神科に連れて行きましたが、主人を治せる医者はいませんでした。
夫婦カウンセリングを進められ、きっぱりと私は断ったこともあります。
「嘘をつかない、泥棒をしない、人の気持ちを察することが出来るようにしてください。」
どの医者も直せませんでしたし、主人の外づらに騙されていました。
そう、悩んでいない人は治せるわけがないんですよね。
お聖天様に祈願を続けていたことで、主人は会社で良いポジションについていました。
お給料もどんどん上がっていました。
そんなこともつゆ知らずに私の方と言えば、生活が楽にならない・・・。もっと稼がなくては・・・。
娘の大学進学へ向けて塾代やら家庭教師費やらかかるお金はどんどん増えていきました。
勤務時間も増えていきました。
最後はフルタイムで正社員も目指しました。
欲望のままに浮気をし、嘘をついて遊びにお金を使い、仕事だと嘘をついて毎日朝帰りの日々。
病気と睡眠負債を抱えて、主人は亡くなりました。
亡くなる前に何度も彼はこう言いました。
「好きなことは全部やった。思い残すことはもうない。」
何回かこの言いぐさを聞いて、私は腹だたしいばかりでした。
心の中で
(私は何にもやれてないわ・・。無神経すぎるだろ・・・・。)
そういわれるたびに心でつぶやいてました。
「馬鹿なの?死ぬの?」
そう言ってみたけど、本当に死んでしまうとは・・・。
利益をむさぼり続け、顧みず、主人の生き方は本当に幸せだったんでしょうか?
自分の喜びを追求するのではなく、誰かを喜ばせることができるほうが、幸せではないのかと今の私は思います。
主人の八つ当たりに心底腹が立った時に私が犯した罪
「こんな人、本当にもう嫌だ。」
「いなくなってしまえばいい。」
そう願ってしまったことなのかもしれません。